月経について
月経とは、女性が周期的に子宮出血をおこす生理現象です。
この周期は毎月一回定期的に起こり、また月の満ち欠けの周期と符合するので、月経、月信、月事、月水、経水などと呼ばれています。
一般に、月経は14歳頃(現代では10歳前後)始まり、49歳頃閉止します。
月経が順調であるかどうかは、周期、月経の期間、月経量の多少、色、濃度などをみます。
それぞれの体質によって様々な月経の状態があります。
それに人と比べることもないので、自分の月経が順調なのかも分からないという方も多いと思います。
そこで正常な月経とはどうゆうものか、簡潔にみていきましょう。
①周期
月経初日を第1日目として次の月経の第一日目までを月経周期とします。
一般には28日ほどで、21日~35日が正常範囲内です。
初潮後の1年ほどは、体の発育も十分でないため、月経周期も規則正しく来潮しないことも多いです。
成熟するに従い、周期的に来潮するようになります。
②月経の期間
その月の月経の継続日数のことです。
一般に3~5日。長くても6~7日。
③月経量の多少
一回の月経につき、経血量は50~80ccと言われています。
初日は少なく、徐々に多くなり、2日目ぐらいに最も多く、それ以降は少なくなって終わります。
ある調査では、3日目の昼間のナプキンの枚数を3枚使う人が最も多かったそうで、それに対して10代20代は少ないと答えた人が3割近く、30代40代では4割近くだったそうです。
年を重ねるとともに出血量が減っているようです。
④色
正常な色は、始まる時は色は淡く、その後は指を切った時に出る血液の色よりも少し濃いめの紅色から、徐々に深紅色となり、終わるころには黒っぽくなると言われています。
⑤濃度
正常な経質は、薄くもなく、粘っこくもなく、血の塊がなく、特別な臭いのないもの。
ただし、忙しかったり、ストレスのかかることがあったりなどの理由があって、一回いつもと違う月経があったとしても、次の月には戻るということも、よくあります。
正常かどうかはあまり考えすぎず、もしいつもと違くてちょっと気になる、ということがありましたらいつでもご相談ください。
【参考文献】
全訳中医婦人科学
鍼灸臨床能力 北辰会方式実践篇
ほくと10号
漢方用語大辞典
生理で知っておくべきこと